大切な人の手を握りたくなる映画、「ハロー!?ゴースト」

 普段はぜったいメロドラマ系の映画なんて見ないんですけど。さらにいえば、この映画だって泣けちゃう映画だなんて思わずに見に行ったんですけど。結果として、映画館でぼろぼろ泣いてしまいました。我ながら信じられません。すれっからしの映画小僧なのに。たかだか新人初監督作品で泣いちゃうなんて。

 初めはちょっとわけがわかりません。どうも主人公にゴースト(幽霊)が見えてるんだなってことと、コメディタッチで進んでいくんだってお約束がでてくるだけ。しかも出てくるゴーストの関連性がなかなかつかめず、出そろうまでのテンポが若干悪いので、まだるっこしい気がします。

 それが、主人公がゴーストたちの願いをかなえ始めると、がぜん話が面白くなってきます。この願いがまったくバラバラで、つながりが見えないところがいい。上手い伏線になっているんですけど、気がつかせないところがいい。このあたりから映画としての振れ幅が大きくなってきます。

 面白いコメディだなあ、しかし長尺で最後一体どうするつもりなのかなあなんて、こっちが心配になるころ。どかーんとネタばらしがされます。ネタとしては大したことはありません。すれっからしなら、わりと早い段階で気がつくでしょう。でもそれをなんのてらいもなく、直球ストレートな映像で出されるとお手上げです。泣いちゃった。映画ってすごいなあ、映像ってすごいなあって単純に思ってしまいました。

 見終わった後、家族や大切な人の手を握りたくなる映画。泣くつもりがなくても、泣かされちゃいます。